個人事業主の税務調査は一人で対応できる?法律に基づく判断ができるかどうか
税務調査の立ち会いをしていて多く聞かれるのは「一人では無理でした」です。
大丈夫だろうと思っていても実際に経験してみると「一人では無理だった」と思われる人もいます。 なかには「思ったほどでもなかった」という人もいます。
税務調査は本人が対応
個人の税務調査は本人が対応することが原則です。 配偶者や親など家族が対応することはできません。 本人の立ち会いが必要となります。
税務調査は本人に対して仕事内容などの聞き取りを行います。
配偶者や家族が仕事の内容をよく知っていたとしても原則として本人に対して聞き取りが行われます。 そのため税務調査においては必ず本人が時間を取って対応する必要があります。
本人に障がい等があるなど特殊な状況で本人に会わずに調査が進んだこともありますが原則は本人が対応する必要があるのです。
税理士が立ち会いできる
税務調査は税理士が立ち会いをすることも可能です。
確定申告書の作成を依頼していなくても大丈夫です。 税務調査の立ち会いだけでも可能です。 他人の税務調査に立ち会いができるのは税理士だけです。
税金に詳しい知人を立ち会わせたいと考えている人もいましたがそれはダメです。 家族の立ち会いは厳しく指摘されることはありませんが、他人の立ち会いはダメだと言われてしまいます。
一人で対応できるか?
税務調査の対応は一人で大丈夫でしょうか?と質問されることがあります。
一人で対応しても問題はありません。
一人で対応するときに心配なのは税務署の言いなりにならないかどうかです。 税務署が間違いを指摘してきたときに、それが本当に間違いであるのかどうかを自分で判断しなければいけません。
これが経費になるかならないか。 これを税法に基づいて判断する必要があるのです。 普段、税法にかかわっていない人が法律に基づいて判断するのは非常に難しいものです。
参考 → 売上げが間違っている場合の税務調査対策
法律に基づく判断ができるか
一人で対応できるかどうかは、法律に基づく判断ができるかどうかです。
経費になるかどうかの判断もそうですし、より重要なのは加算税についての判断です。
税務署から「重加算税になる」と言われたときに本当に重加算税に当てはまるかどうかを判断しなければいけません。 もし当てはまらないと思うのであればしっかりと主張しなければいけません。
主張するときにも法律に基づいて主張する必要があります。 重加算税の要件はこうだけど回はこういった理由で当てはまらない、と主張しないといけないのです。
参考 → 重加算税・7年間と言われた場合の対応
当然ながらこちらが一度主張したくらいでは税務署の考えが変わることはありません。 何度も粘り強く話をする必要があるのです。
それを一人でできるかどうかを考える必要があります。
税理士が入ると
税理士が立ち会いをすると税務署とのやり取りはすべて税理士が行うことができます。 税務署からの連絡もすべて税理士が受けます。 税務署との交渉も税理士が行うことができます。
一人での対応が難しいのであれば税理士に依頼することも検討してみましょう。
税理士に依頼すると費用がかかります。
ただ費用がかかったとしても精神的な負担や追加の税額が減ることもあります。
そんなに大きく結果が変わるのか?と思われることもあります。 正直なところ、結果が変わるかどうかは何ともいえません。 中には税理士が関与しても大きく変わらないだろうと思われるケースもあります。
ただ「もっと早く相談していただければ」と思うことが少なくありません。
税務調査が始まる前にご相談いただいていれば負担をかなり減らせることができたと思われるケースが多いです。 不安がある場合にはぜひ一度ご相談いただければと思います。
私もご相談をお受けしておりますので下記よりお願いいたします。
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